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15. 土壌汚染と不動産仲介の留意点

「土壌汚染」というテーマは今後不動産をご購入(ご売却)する上ではトレンドになってくると思いますので、下記にまとめてみました。

1.油類の土壌汚染があった場合、売買契約を解除出来るのか?
→「解約」は難しいです。油類は土壌汚染対策法の規制対象外だからです。
不快性、快適性の程度の問題で争うことになると考えられます。

2.自然由来の土壌汚染は売主に追及出来るか?
→人工的ではない原因で特定有害物質が含有されている場合で一定の条件を満たすものは自然的原因と判断するとされています。(土対法において)
売買上、土壌汚染の有無は土対法の基準を準用する場合が多く、この場合自然由来は汚染ではないが売買条項は当事者の合意で決められるので自然由来でもその除去を求めるのは自由ということになります。

3.売買契約特約で「土壌汚染について売主は一切責任を負わない」は全てに有効か?
→売主がその土地が土壌汚染されていることを知っていたりその情報を開示しなかったりしている場合、特約は無効とされる可能性が高いでしょう。

4.売主の瑕疵担保責任に基づく請求権はいつまでに行使すればよいのか?
→①事実を知った時から1年以内。ただし瑕疵担保責任の追及は10年の消滅時効があります。この10年は土壌汚染の場合にも適用されるかの結論は現在は出ていません。契約時瑕疵でなくても法改正等で瑕疵と認識された時の「知った時」とは法改正後1年以内です。
②商人間の売買の場合…6か月以内に瑕疵が発見出来ない場合は請求出来ません。
③売主が悪意の場合は通常は10年、商事でも5年請求出来ます。
④売主が汚染原因者である場合…不法行為の損害賠償請求は知った時から3年間です。
⑤汚染原因者が不明の場合…不法行為時から20年間請求出来ます。
⑥汚染のないことが取引の重大要素の場合…汚染あれば錯誤に基づき無効を主張出来ます。その主張期間に法の定めはありません。

5.善意無過失で土地を購入後汚染が発見された場合の所有者の責任とは?
→善意無過失での購入においても、土対法の基では所有者等としての責任があり、調査義務や汚染除去の措置義務が生じます。

6.売主は汚染についてどこまで買主に告知すべきか?
→汚染の可能性が不確実であれば告知は不要になります。告知事項は自己の使用履歴、知っていれば前所有者等の使用履歴、汚染の可能性を探るに必要な分かりうる誠実な情報は必要になります。

7.特定施設を売買する場合調査義務はあるのか?
→特定施設を廃止しても、工場は操業しながら買主が引き継ぐ場合…売主は確認届を提出することで調査は猶予されます。買主は地位の承継の届け出をします。
特定施設を廃止して工場が操業しない場合…土対法上の調査義務が生じます。これらの調査義務は売主に生ずるものであり、契約で買主に引き継ぐことは出来ません。

8.汚染土地の浄化費用を売主が負担する場合の売買契約の留意点とは?
→売買契約書の価格は浄化費用を含むのか含まないのかをはっきりと明示すること。売主はこの費用以外は一切負担しない特約を入れるべきでしょう。買主が転売して元の売主に汚染原因者としての責任追及が来ない措置(浄化させること等)の特約を入れるべきです。浄化作業を確認後費用負担等をすることでリスクを避けることが必要です。

9.売買契約で土壌汚染があった場合の請求は2年に限るとの特約は有効か?
→有効です。瑕疵担保請求出来る期間は様々のケースがあり売主がリスクを長く引っ張られるのは嫌がります。知った時から1年ですとか、商人間は6か月とかの排除の特約は有効です。

不動産と法知識は切っても切れない関係にありますので、個人の方も不動産屋や弁護士に頼ることなく基本的な法知識を身につけることが大切といえるでしょう。

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